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ゼットイオン健康法

おなかのヘドロ(宿便)をとりなさい

おなかのヘドロ(宿便)をとりなさい   理学博士 岡部 薫











第2章・・・・・・あなたのカラダには超精密機械がギッシリ


■ 自律神経の偉大な働き


宿便をとることで私たちの胃腸は本来の健康な働きを開始します。それと同時に私たちの体の各内臓器官も活発に働くようになってきます。胃腸の働きは音楽的なリズムを奏で、きわめて快調です。

しかし、音楽の3原則というのは、リズム、ハーモニー、メロディーであることはみなさんはよくご存じでしょう。私たちの健康も同じで、リズムというのは内臓器官の働き、ハーモニーというのは自律神経、そしてメロディーというのはイオンです。この三つが調和されてこそ私たちの健康は保たれているのです。

ここで自律神経とイオンという言葉が登場してきました。この二つは私たちの健康に不可欠なものです。自律神経というと、語感から受ける難解な感じや堅苦しさがあって一般になじみにくいものですが、ここで、第1章に説明しておいた「24時間食べ物の旅」の項をもう一度思い出してください。

私たちが食べ物を口に入れたときに唾液が分泌されますが、これは自分の意志ではありません。自律神経の指令によって、唾液が分泌されるのです。食べた物が食道を通過するときも、肺の方に行かないように気管支の道をすぐに閉じてしまうのも、自律神経の指令なのです。食べた物が胃へ下りてくると、胃の入り口のドアが開くのも自律神経ですし、胃の入り口のドアを閉めて食べた物が逆流しないようにしているのも自律神経の働きなのです。 胃に胃液を分泌してくれるのも、もちろん自律神経の指令ですし、腸のドアの開閉もやはり自律神経です。胃に強力な胃液を分泌してくれるのも、もちろん自律神経の指令ですし、腸のドアの開閉もやはり自律神経です。 胃腸で消化した養分を肝臓へ送るのも自律神経なら、肝臓でグリコーゲンにして寸分の狂いもなく各器官に必要量を送り届けているのも自律神経なのです。それらの働きは私たちの意志によるものではありません。「オレには関係ナイヨ」といっても、自律神経がちゃんと規則正しく、順序よく、寸分の間違いもなく、私たちの体の中を支配し、動かしてくれているわけです。

私たちは脈拍を自分の意志で左右できますか。できません。私たちは自分の意志で心臓のポンプを動かすことができますか。できません。人間は一生の間に約30億回も心臓のポンプを動かしておりますが、それを動かしているのも自律神経なのです。

最も身近な例をあげてみましょう。私たちは突然暗いところへ入ると、瞳孔を大きく開きます。そして、まぶしいところへ出ると目を細めます。これも自律神経の指令です。暗いところへ入ったとき大きく瞳を開くのは、暗がりの中でも物を見やすくさせる交感神経の働きですし、明るいところへ出たとき目を細めるのは、強い光から瞳孔を守ろうとする副交感神経の働きなのです。

すこし難しくなりますが、自律神経というのは交感神経がバネ的に働くとき、副交感神経はそれをセーブする働きを持っているのです。普通この二つが拮抗していますのでうまくバランスがとれているのですが、このバランスが崩れたとき、いわゆる自律神経の失調になるのです。

私たちは恥ずかしいときや怒ったとき顔が赤くなります。これは副交感神経が強く働いて顔面の血管が拡がるからです。逆に青くなる人もいます。青くなって恥ずかしがる人はいませんが、青くなって怒る人がいます。これは交感神経が強く働き、血管を縮めてしまうからです。恐怖をおぼえたときは、ほとんどこの状態になるわけです。またお酒を飲んで赤くなる人と青くなる人がいます。ともに血液の循環の程度が表面にあらわれてくるわけですが、赤くなるのは副交感神経の強い人で、逆に青くなる人は交感神経が強く働いているのです。

■ オナラは1日500cc


私たちはオナラか排便かを一瞬にして感知するすばらしい能力をもっております。下痢の時は水分ですので、たまには間に合わずに打ち漏らすこともありますが、めったにはありません。

オナラであるか排便であるかを知らせてくれるのも自律神経で、「オナラだよ」とささやかれれば私たちは安心してお尻をちょっと持ち上げるだけで相すむわけです。

オナラの成分はだいたいが炭酸ガス、水素、窒素、メタンガスで、においは硫化水素です。オナラは体内の大工場から出る排気ガスであり、普通の健康な人で1日500cc、それを5回平均に分けて放出しております。

むろんどんな美人女優といえども例外ではありません。彼女たちも1日500ccは世間をはばかりながらひそかに放出しているわけです。

オナラは無色透明です。赤や黄色のオナラが出た、という話は聞きません。オナラが無色透明なのは口から入るオナラの成分の80%が空気だからであり、毎度異臭を放っているのは腸の中が汚れている証拠です。公害問題のやかましいおりから、私たちはこの点にも十分気をつけなければなりません。

オナラを我慢していると有毒ガスは体内に散らばり、血液に入り、血液を濁らせてしまいます。排便も我慢していると便秘になってしまいます。自然に逆らわず、出すべきものはすぐに出してしまうことが望ましいのです。

■ 自律神経は人間のコンピューター。自律神経にイオンを充電する。


私たちの生活に欠くことのできない、知覚・感覚・味覚・愛情・理性・そして喜怒哀楽・暑さ・寒さ・痛み・嫌悪などの神経組織はもちろんのこと、体の中の内臓器官、分泌する化学物質…これらを、もし人工的につくるとするならば、それらの機械をならべるだけで地球全土の表面積が必要だといわれております。そしてもし、かりにそれらの超精密機械工場ができあがったとしても、分泌液を各器官に輸送するタイミングとか、質や量の調整点検は、その人の自律神経以外では果たすことができないのです。私たちの体というのはそれほど偉大なものです。そして、その想像を絶する人体をコントロールしているのが自律神経なのです。

私たち1人1人が持っている細胞の数は100兆もあります。それを1つ、2つ、3つと、飲まず食わず1日8時間数え続けていったら6千年かかってしまいます。脳の細胞だけでも140億あります。それだけのものがわずか新聞紙1枚ほどの大きさの中に収容されているのです。その脳の組織の1つである記憶装置だけでも、大型コンピューターの何倍にも相当する威力をもっているのです。人間は偉大です。うれしくなってくるではありませんか。

それらのすべてを統合しているのが自律神経です。いわば自律神経は人間のコンピューター司令部だといってよいでしょう。ここからの指令に基づいて胃腸から糖を、肝臓からインシュリンを、副腎からアドレナリンを生産し、せっせと肝臓へ送っています。それらのもろもろの化学物質は、人工ではとても製造不可能といわれるほど貴重なものなのです。その分泌指令も、輸送指令も、わが明晰なコンピューター総司令部が発信してくれているのです。日夜休みなく、私たちの目に見えないところで、私たちを支えてくれているのです。

この命の綱ともいうべき自律神経に、私たちは何をしてやればいいのでしょうか。答えは、イオンという無機養分を与えてやることです。疲れている自律神経に栄養をたくさん与えることです。車を運転する人ならおわかりでしょうが、走行中の車は消費した電力をダイナモによって速やかに充電しているから、車の走行能力は維持されます。それと同じで、自律神経の能力を維持するには、@人体の発電器である胃腸を大掃除し、発電能力を上昇させること、A神経の消費量に応じて、その日の内に体内にイオンという養分を充電してやること、この2点が必要なのです。

■ イオンとは何か


では自律神経の養分であるイオンとはどういうものでしょうか。科学に興味のある方ならばともかく、普通一般の方にはイオンという言葉はきわめてなじみの薄いものでしょう。試しにお手元の『広辞苑』でイオンの項目を拾い出してみてください。

【イオン】ギリシャ語で「行く」の意。正または負の電荷をもつ原子または原子団、気体分子(原子)は種々の輻射線、放射線によってイオン化し、電解質は水に溶かすと電離作用によってイオンを生ずる。このような溶液を電気分解する際に、陰極に向かっていくイオンを陽イオン、陽極に向かっていくイオンを陰イオンという・・・。

解説は確かに正しいのですが、一般の方にはなにがなんだかわからない、というのが実感ではないでしょうか。「では…、」と百科事典を開いてみましても、電荷だとか電場だとかの専門用語や化学記号がやたらに多く出てきて、ますます混乱を深めるだけですので、ここではごく世俗的にふれることにします。

イオンは私たちの目に見えません。イオンにもいろいろと種類があって、大きさも違いますが、だいたい1千万分の1ミリ程度だと思ってください。当然、私たちの目には見えない分子や原子の世界です。それだけにまったくつかみどころがないのです。イオンは電気ではありませんが、電気の性質をもっている物質、とお考えください。

では、それはどこにあるのでしょうか。私たちが住んでいるこの地球にあるのです。大気中には目に見えない元素が90種類ありますが、この元素が水に溶解するとイオンになるのです。ですから波打ちぎわとか、滝や噴水のしぶきが大気中にイオンを発生させてくれます。私たちは、そのしぶきを浴びて立つと、とてもすがすがしい気分になります。それはイオンが私たちの呼吸機能を高め、精神の安らぎを与えてくれているからです。これをレナード効果と呼びます。イオンは大気中にもありますが、ほとんどは土の中にあると考えてください。雨が降り、土の中にイオンができるのです。植物はそのイオンを吸い上げて育ちます。一本の麦の根は毛根まで含めると大変な長さとなり、その総面積は650平方メートルにも及びます。根はイオンを吸収しようとして土の中に深く伸びているのです。

土というのは元素の集合体であり、雨によってその元素が溶解し、多くの種類のイオンとなり、それを植物が吸収しているのです。よく雷の多い年は豊作だとか、送電線の下の稲は発育が良いといわれますが、これはイオンが大量に発生しているからです。イオンを吸収して育った植物を、牛や馬、ブタなど草食動物が食べます。それをまた人間が食べます。こうした自然の食物連鎖によって私たちは無意識のうちにイオンを取り入れて充電しているのです。

■ イオンは皮膚からも入ってくる


一方、雨や地下水により発生したイオンは、川を経て海へ注がれます。魚介類も海草もイオンを吸収しています。昆布やワカメなどの海草は全表面からイオンを吸収し、魚介類も口から餌を取り入れているほか皮膚からもイオンを吸収しているのです。

お母さんのお腹の中にいる胎児は、お母さんから栄養分をもらって羊水の中で育ちます。胎児は羊水の中で皮膚からイオンを吸収しているのです。破水して羊水が流れ出てしまったとき、その胎児の生命は消えてしまいます。

こうして私たちは魚介類や海草、肉、野菜を食べながら体に必要なイオンを口から取り入れているわけですが、実は胎児の例をみてもおわかりのように、皮膚からもイオンを取り入れているのです。

先に述べたように、私たちは半透膜というきわめて通気性に富んだ着物(皮膚)を着ていますので、その網の目からもイオンを取り入れているのです。イオンも水も、その網の目よりも小さいので、自由に通過することができるのです。

私たちは水分といっしょに皮膚からイオンを取り入れていると同時に、また体内のイオンも外へ出ていってしまうのです。

■ ストレスの犯人


こうして、私たちは体の中にいろいろなイオンをもっていますが、人間の体に必要とされるイオンは、水素(H)・窒素(N)・炭素(C)・酸素(O)・ナトリウム(Na)・マグネシウム(Mg)・イオウ(S)・カリウム(K)・カルシウム(Ca)・リン(P)・鉄(Fe)・塩素(Cl)など20数種類といわれています。この20数種類のイオンのうち、自律神経に特に必要なのはプラスイオンのナトリムイオンとカリウムイオンです。

私たちの体の中にはプラスイオン(ナトリウム・カリウムなどのイオンで、ミネラルとよばれています。 これらのイオンが多いと体液がアルカリ性になる)とマイナスイオン(増えると体液が酸性になりやすい)とがあります。この比率はプラスイオンのほうがやや多くなっていますが、でも総体的には程良くバランスがとれて同居しているのです。ところが私たちは頭を使ったり、運動をしたり、労働をしたりします。それによって体内のプラスイオンが消費され、汗や尿といっしょに体外へ出ていってしまいます。そしてマイナスイオンは体内にカスとなって残ります。体内が酸性化したこの状態をプラスイオンの不足、マイナスイオンの過多といい、これが、一般に「ストレスがたまる」と表現される状態です。

多忙な仕事、対人関係のトラブル、家庭の不和、失恋、借金、病気などで、神経を消耗すればするほど私たちの体内のイオンは不足欠乏してきます。これが高じてきますと人体をコントロールしている自律神経が故障を起こして自律神経の失調となるおそれが生じてくるのです。

■ イオンの欠乏が自律神経を狂わす


イオンが欠乏してきますと、正確無比な超能力をもつ自律神経はたちまち手のつけられない暴君と化し、私たちの体の中は大混乱を起こします。イオンの欠乏、自律神経の失調というのは、恐ろしいものです。

1日の仕事が終わったとき、私たちの全神経は疲れて多量のイオンを燃焼してしまっています。体内のバッテリーは空になっています。それでも人間は倒れてしまうまで自分の体力の限界以上に体を酷使しつづけていく健気な存在なのです。この多様化する現代生活においてはストレスはたまる一方です。私たちは単に食物連鎖によってイオンを摂るだけではなく、皮膚からもどんどんイオンを取り入れてやる必要があるのです。

自分では健康体だと思っている人もいます。どこという体の故障もなく、食欲もあり、毎朝快便があるといいます。「病気になったら健康保険もあるし、心配ないよ」といいます。病気に苦しんでいる人からみればそれは健康へのおごりです。そのすばらしい健康を保持するためにも、お腹の中の清掃とイオンを補うことを私はおすすめします。それが自分の健康管理につながることなのですから。